腎機能低下を契機に発見されたFamilial hypoplastic glomerulocystic kidney diseaseの15歳男児例
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概要
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Glomerulocystic kidney disease (以下GCKDと略す) の15歳男児例を経験した。 患児は,腎機能低下を主訴に他院より紹介され,高砂市民病院小児科を受診した。腎生検の結果,多数のglomerular cystを認め,先天性奇形や発達障害を認めないことより,GCKDと診断した。患児には蛋白尿・血尿は認めないものの持続した低調尿を認め,経過観察中腎機能は安定 (CCr: 66.3〜70.7ml/min/1.73m2) していた。腎臓は年齢体格に比較して著しく小型 (右:8.1×3.5cm,左:7.8×3.9cm) であった。家族検索をすすめたところ,母親にも患児と同程度の腎臓機能低下と低調尿が認められ,母親の腎臓も小型 (右:7.0×3.2cm) であることがわかった。これらの所見より,本症例をFamilial hypoplastic GCKDと診断した。筆者の調べた限り,これまでに本邦では本疾患の報告はなかった。
著者
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