情報社会の知的所有権 : 欧米の著作権問題の動向
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概要
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ディジタル技術やネットワークの進歩により,新しい著作権問題が生まれている。WIPO(世界知的所有権機関)では,1996年末に条約を締結したが,まだ積み残した問題もある。欧米では,WIPO条約の国内実施法や,新しい問題の検討が開始している。ネットワークを通じた送信,メモリへの一時的蓄積,コピープロテクションの迂回規制等,多くの問題を議論している。過度に著作権保護が与えられると,情報の独占や技術の停滞という弊害を生む恐れがある。科学者や研究者のような情報の利用者も議論に参加し,バランスの取れた著作権制度構築に努力すべきである。
- 独立行政法人 科学技術振興機構の論文