地球シミュレータの利用状況と実効性能
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概要
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地球シミュレータが稼動して4年目に入っている。国際的な地球環境変動の研究に寄与するのが地球シミュレータ計画の目的のひとつであったが,2004年8月末までに国内の3グループ(1グループは米国との共同研究)がIPCC(気候変動に関する政府間パネル)に,地球シミュレータを駆使した100年以上の期間にわたるシミュレーション結果を提出した。産業界との連携も行われ,自動車産業や航空機産業との共同研究も始まった。地球シミュレータのこの3年間の利用状況を報告する。スーパーコンピュータの世界ランキングは,LINPACKベンチマークを参考にしているが,実アプリケーションでの性能を必ずしも反映していないとの議論が米国にある。地球シミュレータセンターと米国の研究グループが共同で実アプリケーションによる性能比較をしているので併せて報告する。