爪白癬に対する Terbinafine の治療効果 : 2年間の経過観察
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概要
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1. 1997年10月から2005年9月までにterbinafine 125 mg/日を内服した爪白癬患者356例について治療効果を検討した. 2. 356例中6ヶ月間内服した症例は253例で, 内服開始後1年間の経過を見た症例120例, 2年間経過を観察した症例は56例であった. 3. 治療開始6ヶ月目の治癒と著効を含めた著効率30.4%, 1年目65.0%, 2年目67.9%であった. 無効例は6ヶ月目 11.1%, 1年目 9.2%, 2年目 14.3%であった. 2年間経過を観察した症例で1年目に治癒していた25例中2年目には8例が再発していた. 4. 治療前と較べて6ヶ月目に混濁比が減少した症例は92.1%, 増加した症例は 0.4%で, 1年目はそれぞれ91.7%, 0.8%, 2年目87.5%, 5.4%であった. また6ヶ月目判定と1年目判定の比較では58.3%で混濁比の改善が認められ, 10.0%で悪化していたが, 1年目判定と2年目判定では21.4%が改善し35.7%で悪化していた. 5. Terbinafineは内服開始後1年目まではかなり有効であるが, 1年目から2年目までの間に悪化する症例がでてきている.
- 日本医真菌学会の論文
- 2007-10-30