土壌試料中の石油系炭化水素総量の定量分析における抽出用溶剤の比較
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概要
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汚染土壌中の半揮発性石油系炭化水素総量 (Total Petroleum Hydrocarbon, TPH, C10〜C36) の分析法は, 改良または最適化を要する多くの手順から構成されている。その手順の一つが, 適切な溶剤を使用して土壌試料からTPHを抽出することである。溶剤としてジクロロメタン (DCM) が広く用いられているが, 理想的にはコスト, 抽出効率, 作業上の安全衛生を考慮して, 最適な溶剤が選択されるべきである。本研究では, DCMと同等の抽出効率を有し, 購入および廃棄コストが廉価で毒性の少ない代替溶剤について検討した。汚染場所から採取した土壌78試料を用いて, 2種類の検討を行った。一つ目は抽出用溶剤としてDCMと50%v/v DCM/アセトンを土壌36試料で比較し, 二つ目は50%v/v DCM/アセトンと2-プロパノールを土壌42試料で比較した。抽出物中のTPHは, FID検出器付きガスクロマトグラフにより求めた。統計上の検定解析を行った結果, 抽出用溶剤としてDCMの代わりに50%v/v DCM/アセトンを使用できることが示唆された。一方, 2-プロパノールは, 50%v/v DCM/アセトンやDCMの代用として推奨されない。
- 2003-01-01
著者
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Barone Sebastian
Australian Government Analytical Laboratories (agal)
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BUDDHADASA Saman
Australian Government Analytical Laboratories (AGAL)
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BIGGER Stephen
School of Molecular Sciences, Victoria University
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ORBELL John
School of Molecular Sciences, Victoria University
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Bigger Stephen
School Of Molecular Sciences Victoria University
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Orbell John
School Of Molecular Sciences Victoria University