食品安全をめぐるディスコミュニケーション : ―食品安全委員会への提言―
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概要
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2003年7月1日, 内閣府食品安全委員会が発足し, 食品安全のリスクコミュニケーションを推進する活動が活発に展開され始めた. 本稿では, 食品安全委員会のリスクコミュニケーション活動には, 消費者と行政や専門家の間に様々のディスコミュニケーションが存在していることを指摘する. また, リスクコミュニケーション活動の重点が行政の信頼回復よりも消費者への啓蒙活動に重点が置かれていることや, 消費者の行政不信が歴史的に蓄積されていることが, 潜在的ディスコミュニケーションの要因となっていることを指摘する. 積年のディスコミュニケーションを解消し, より健全な食品安全行政を創出するためには、戦後の食品安全行政史を食品安全委員会が主導して取りまとめる必要がある.
- 社会技術研究会の論文