社会技術の多元的評価フレームワークの提案―診療ナビゲーションシステムを例に:―診療ナビゲーションシステムを例に
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概要
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多様な価値・規範が関係し,また影響が広範囲にわたる社会技術の評価は,同様の性質を持つ政策の評価手法と同じく,複数の手法によって多元的に行う必要がある.本研究では,経験的・規範的手法を共に利用し,さらに政策が解決しようとする問題の存在する特定環境(コンテクスト)と社会システム全体の2 つの観点から多元的に政策を評価するFischer の方法論を社会技術の多元的評価フレームワークとして提案する.医療における社会技術である診療ナビゲーションシステムを例にとって評価を試行し,医療安全・安心というコンテクストレベルではよい評価を得るが,社会全体レベルでは望ましい社会秩序の構築には至らない可能性を考慮できるという有用性を確認した.
- 社会技術研究会の論文