縦隔リンパ節転移腫瘍による食道狭窄に対して食道ステント留置術後に気管支狭窄をきたした肺扁平上皮癌の1例
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概要
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背景.医療技術の進歩や医療機器の開発により悪性腫瘍による食道狭窄の姑息的治療として, 食道ステント留置術が頻繁に施行されるようになってきた.その中で, 食道ステント留置後に生じる急性気道閉塞は, 急死する可能性もあり重要な合併症の1つとされる.近年, その対策としてのダブルステント留置の報告が散見され, その有用性が見直されている.症例.症例は68歳男性.肺癌の診断で放射線治療と化学療法を施行後, 経過観察中に, 縦隔リンパ節転移の再増大にともなう食道狭窄をきたし入院となる.食道にself-expanding metallic stent (SEMS)留置を施行したが, その18時間後にSEMSの拡張にともない, 腫大した転移リンパ節が圧排され, 気道閉塞をひきおこした.このため気管にもSEMS留置を施行.その後, 摂食可能となり全身状態も改善したが, 食道気管支瘻を形成し, 肺炎により死亡された.結語.食道ステント留置が必要となった場合, 気道閉塞の危険性につき十分な検討を行い, 最初からダブルステントとするか, そうでなければ食道へのSEMS留置後, 最長4週間は気道閉塞の危険性に留意し, 経過観察していく必要があると考えられた.また, ダブルステントとなった場合には食道気管支瘻への留意が必要と考えられた.
- 2005-10-20
著者
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秋田 憲志
JR東海総合病院呼吸器内科
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大洞 昭博
Jr東海総合病院消化器科
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秋田 憲志
Jr東海総合病院呼吸器科
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坂野 喜史
JR東海総合病院消化器科
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川島 靖浩
JR東海総合病院消化器科
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大淵 昭博
JR東海総合病院内科
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川島 靖浩
JR東海総合病院内科
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坂野 喜史
JR東海総合病院内科
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