Aegilops と Secale との属間雑種の細胞遺伝学的研究 : III. 4x-Ae. squarrosa×S. cereale F1 および戻し交雑してえた F1 の染色体対合, 特にRおよびDゲノムのゲノム内対合
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概要
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人為同質四倍体と二倍体との交雑によってえられた, diplo-haplo 雑種における成熟分裂の染色体の行動を観察し, その半数染色体側のゲノム内対合 (intra-genome pairing) を知る目的で, 4x-Ae. squarrosa×S. cereale F1ならびにそれに S. cereale を戻し交雑してえた BCF1 植物の成熟分裂を観察した. そして, S. cereale の R, Ae. squarrosa のDゲノム染色体間に, それぞれ1対のゲノム内対合の存在することを明らかにした. それはRゲノムでは2.8%, Dゲノムでは0.8%の PMC で観察された. これら二価染色体はまれにキアズマを形成することもあり, 染色体の相同性による対合と思われる. 2個体の BCF1では, Ae. squarrosa と S. cereale の染色体間の異親対合による三価を, それぞれ2.4%, 1.8%の頻度で観察した. また, いずれの植物においても一価染色体のあるものが, たがいに連絡しているようにみえる univalent association もまれに見出された. これはヘテロクロマチンの接着による現象と考える.
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