オオショウジョウバヱ (Drosophila immigrans) の日本中南部自然集団にみられた染色体多型現象
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概要
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1) 日本の中南部地方の自然集団におけるオオショウジョウバエの核型は3R, 1Vであり, Immigrans II に属するものは認められなかった。2) 染色体多型現象を263系統について調査した結果,i) Distal inversion-第II染色体の右腕末梢部。ii) Medial inversion-第II染色体の左腕中間部。iii) Proximal inversion-第II染色体の右腕基部の3種類の逆位が総平均出現頻度0.19/larvaをもって自然集団中に存在していることを明らかにした。3) 本種の季節および標高による分布の変動を調査した結果から, 本種は気温, 特に夏期の高温に対して感受性が高く適応力の弱い種と思われる。