新たにみられたオオホシショウジョウバエの染色体逆位について
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概要
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1962年6月より10月までの間, 札幌市北海道大学付属植物園において, D. nigromaculata の染色体異常を調査した。47雌に由来する569個体の幼虫唾腺細胞を観察した結果, ほとんどすべての幼虫唾腺細胞に1または数個の逆位型が発見された。判別し得た逆位の型は32種であって, 豊福 (1962) が発表した22種と比較すると, 14種の新しい逆位型が発見された。33種の逆位は X 染色体に5種, A 染色体に10種, B 染色体に7種, C 染色体に8種, D 染色体に3種含まれていた。これらの逆位型の自然集団における出現頻度は季節の変化と関連しているように思われる。