鞘翅目昆虫の染色體研究 III : カラフトクロウリハムシの性染色體の構成要素について
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概要
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1. カラフトクロウリハムシ Luperdes praeustus Motsch.の染色体数は〓 2n=32, n=16 である。2. 常染色体は短小な棒状, または J 形或は V 形からなつているが, X 染色体は特別に大きな V 形を呈し, Y 染色体もまた大きな J 形を呈する。3. 成長期における性染色体の行動から X 染色体は本來の眞正染色体に A, B という常染色体が結合し, A, B 染色体の相手の a, b 染色体が別個に結合して Y 染色体になつたと考えられる。4. この種類の接着型性染色体の由來に関しては, X 染色体と, 2対の常染色体との間に2回の轉座が起つたとして説明することができるが, その詳細については, 他日多くの資料を得た上で発表する。