水稲新品種「とちぎの星」の育成
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
とちぎの星(系統名栃木19号)は,2002年に栃木県農業試験場において,栃木11号を母に,栃木7号(後のなすひかり)を父とする交配から育成された水稲品種である。1。本品種は,あさひの夢より出穂期で4日,成熟期で6日早い中生の粳種である。あさひの夢に比べ,稈長は長く,穂長はやや短く,穂数は多い。玄米千粒重はやや重く,収量性はやや多収である。草型は偏穂重型である。玄米外観品質はあさひの夢と同程度に優れる。タンパク質含有率はあさひの夢よりやや低く,炊飯米の食味官能評価はあさひの夢よりやや優れる。2。本品種は,葉いもち圃場抵抗性は強,穂いもち圃場抵抗性はやや強である。縞葉枯病抵抗性遺伝子(Stvb-i)を有し,縞葉枯病抵抗性である。穂発芽性はやや難である。障害型耐冷性は強,高温登熟性は強である。3。本品種は,県中南部の早植栽培および普通植栽培地帯に適する。
- 栃木県農業試験場の論文