新たな出発点となる断乳期の母親の変化
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概要
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本研究は、子どもとの新たな関係を形成する必要がある段乳期に焦点をあてて、母親としてのアイデンティティや役割がどのように変化していくのかを明らかにすることを目的とする。 本研究では、広島県近郊のA市にあるB総合病院の母乳相談室で断乳ケアを受けた母親11名と、同A市が行っている育児相談に来所した母親7名を研究対象とし、計537分のインタビューを行い、それらをテーマ単位で264単位に分類し分析した。 その結果、「2度目の分離」(67.0%)、「新たな母親としての出発」(22.7%)、「女から女らしく」(10.2%)という3つのカテゴリーが得られた。 2度目の分離がスムースに経過するためには、母親自身が成長し、子育てが自然なことになる必要がある。母親は母親自身が成長することで「母親」になり、その結果、母親としての新たな役割を獲得し、さらにアイデンティティを確立することができていることが明らかになった。そのために、母親は自分自身と向き合う必要があり、そのような場を提供することが望まれる。
- 日本赤十字広島看護大学の論文