【研究報告】終末期がん患者のスピリチュアルペインへの看護師の思いと関わりーキリスト教精神に基づいたホスピスの現場からー
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概要
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本研究は,終末期がん患者のスピリチュアルペインへの看護師の思いと関わりを明らかにすることを目的とした。キリスト教病院ホスピス病棟において,終末期がん患者のケアに携わる看護師8名を対象に半構成的面接を実施し,得られたデータを帰納的に分析した。その結果,看護師は,2つの思い,【願い】と【嘆き】をもっていた。【願い】は,《穏やかに過ごして欲しい》,《生きる意味を一緒に見出したい》,【嘆き】は,《看護の基盤が問われる》,《自分の無力さに打ちのめされる》,《宗教的ペインには太刀打ちできない》で構成されていた。また,看護師は,4つの関わり,【寄り添う】,【チームで担う】,【基本的ニードを満たす】,【希望をつなぐ】をしていた。【寄り添う】は,《その場に居合わせる》,《患者の心に聴く》,《関心を行為で伝える》,《祈る》,【チームで担う】は,《ケアの方向性をチームで探る》,《チャプレンに委ねる》,《家族との架け橋になる》,【基本的ニードを満たす】は,《基本的なケアを怠らない》,《身体症状の除去に努める》,【希望をつなぐ】は,《再会の望みに心を合わせる》,《魂のつながりを信じる》で構成されていた。
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日本赤十字広島看護大学 | 論文
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