高速衛星インターネットに適したコネクション分割機構TCP-gSTAR
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概要
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ブロードバンドネットワークの普及に伴い高速な衛星回線を利用したインターネット接続が注目されている.しかし,衛星回線では長い伝搬遅延時間及びビット誤りのために従来TCP (TCP-Reno) を利用すると高速衛星回線の帯域を十分利用できないことが知られている.この問題を解決するためにTCPコネクションを中継端末であるプロキシ (PEP:Performance Enhanced Proxy) で地上回線と衛星回線に分割し,送信端末へ早期確認応答することで性能を改善する方式が提案されている.しかし従来方式は多量の冗長データを転送する問題がある.そこで本論文ではTCPコネクションをプロキシで分割し,エンド端末を変更することなく効率的なデータ転送を行うコネクション分割機構TCP-gSTARを提案する.提案方式では,地上回線に従来TCPを,衛星回線に高速衛星回線に適したトランスポートプロトコルTCP-STARを利用する.シミュレーション結果より,ビット誤りによるパケットロスが比較的少ない安定した通信環境において,提案方式は従来方式に比べて冗長データ量を抑えることができ,スループットが向上することを確認した.特に,パケットロス率が短い時間内に変化する環境では,TCP-gSTARの制御が有効に働き,従来方式よりも高いスループットが得られることを示す.
- 社団法人 電子情報通信学会の論文
- 2008-12-01
社団法人 電子情報通信学会 | 論文
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