通信・放送融合型モバイル環境を指向したUHF帯電波伝搬エリアの検討
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概要
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現在デジタル化が進められているUHF帯地上テレビ放送波は,放送プログラムだけでなく,デジタルコンテンツの情報配信メディアとして大きな期待を集めている.UHF帯電波は,広域なモバイル環境での情報伝達メディアとして重要な役割を担うであろう.本研究では,既存の移動通信システムと地上デジタル放送システムを融合した,新しいUHF帯モバイル環境の構築を目指し,モバイル環境における電波伝搬エリア(UHF帯電波伝搬状況)を検討することを目的として,既存TV放送波とGPSを利用した移動型電波測定システムを構築し,UHF帯電波伝搬の測定を行った.本測定システムでは,安定してTV放送サービスを供給している放送波を送信源とし,TV放送信号の中でも音声信号を受信することにより安定にかつ正確な受信レベルの測定が可能であり,GPS信号の受信可能な屋外環境では,位置情報を取得しながら,広いエリアで受信レベルを測定できる.また,広域かつ面的なUHF帯電波受信レベル状況を評価するため,位置情報と受信レベルから受信レベルマップを作成するとともに,50mメッシュの3次元地形データをもとに放送局からの見通しエリアを導出した.そして新たに,見通しエリア内および見通しエリア外それぞれにおけるUHF帯電波受信レベル特性を定量的に評価した.その結果,放送局からの見通しエリアデータをもとにしてUHF帯電波伝搬状況の評価ができることが分かった. / This paper aims to estimate the radio propagation area in the communication and broadcasting integrated information platforms, based on the measurements of UHF band radio waves. In the integrated platforms, both mobile communication and terrestrial digital TV broadcasting systems are effectively fused in UHF band, to provide broadband digital information to mobile users. To investigate large-coverage characteristics of UHF band radio propagation in the platforms, the received level contour maps are created based on the measurement data including the GPS positioning data and the received level data, and the contour maps are combined with terrain LOS area obtained by use of 50 m mesh 3D terrain data. Moreover, the received levels in the LOS or non-LOS area are individually evaluated. From the evaluation results of the UHF band radio propagation characteristics, the radio propagation area can be easily estimated based on the terrain LOS area from the transmitter.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 2004-12-15
社団法人情報処理学会 | 論文
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