介護老人保健施設入所者にみられる抑うつとその関連要因-抑うつ兆候の早期発見と効果的な看護介入-
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,四国・九州地方にある3ヶ所の介護老人保健施設に入所する高齢者48名を対象に,軽度の認知障害を有する者にも使用可能な客観的指標を用いて,抑うつがみられる頻度とその関連要因を明らかにしようと試みた。その結果,全対象の7割弱に軽度以上の抑うつ状態が見出された。また,調査項目の得点について単変量解析を行った結果,抑うつには罹患期間,日常生活動作,前頭葉機能,QOL,整容動作,洗顔が有意に(p< 0.05)関連していること,前頭葉機能には認知機能,日常生活動作,抑うつ,QOL,整容動作が有意に(p< 0.05)関連していることが明らかとなった。以上,特に整容動作,社会的認知に着目して自己評価を高めるような看護介入を行うことで抑うつを予防または軽減できる可能性が示唆された。In this research we tried to make clear the frequency and related factors,of depression in 48 persons in 3 nursing health care facilities for the elderly in Shikoku and Kyushu,using an objective evaluation method which can be used for persons with slight recognition dysfunction. As a result,the subjects inuesfigated a depressive state beyond slightness was found in a little less than 70 percent of investigation object. After a univariation analysis was performed on the obtained data,it become cleas that an infection period, daily life movement, the frontal lobe function, QOL, cosmetic movement and face washing relate at significance level (p<0.01) to depression and that recognition function, daily life movement, depression, QOL and cosmetic movement relate to significant p<0.01) to the frontal lobe function became clear. As a result of the above, the possibility depression, was suggested by considering and pestosming nursing interventions which raises self esteem while aiming at cosmetic movement and social recognition in particular.報告Reports
- 県立広島大学の論文
著者
関連論文
- コラージュ法を用いた高齢者アクティビティの認知機能への効果
- 看護師の摂食障害患者への対応 (日本精神科看護学会 第17回 専門学会1看護研究論文)
- 精神看護実習における学生のコミュニケーションの困難場面をふまえた指導 : 学生のコミュニケーションを教員と臨地指導者で考える (日本精神科看護学会 第18回専門学会?看護研究論文)
- 精神科で患者が暴言を発する要因 : 暴言への対応について考える (日本精神科看護学会 第18回専門学会?看護研究論文)
- 高齢者の行動変容について : コラージュ・アクティビティを用いた活動を試みて (日本精神科看護学会 第18回専門学会?看護研究論文)
- 学生と幻覚・妄想のある統合失調症慢性期患者との会話場面 : プロセスレコードの分析から (第19回 日本精神科看護学術集会専門? 看護研究論文)
- 受け持ち患者さんがうつ病だった……さあ、どうする? (特集 あなたも他人事じゃない! 患者さんのうつ、ナース自身のうつを見逃さないために)
- 精神疾患を有する対象の理解を高めるための授業検討--ケアリング体験によるグループ学習の効果
- 介護老人保健施設入所者にみられる抑うつとその関連要因-抑うつ兆候の早期発見と効果的な看護介入-