地域環境保全活動における市民による自己の成長の認識―南河内地域におけるカワバタモロコを守る取り組みを中心として―
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概要
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本研究は地域環境保全活動を通して市民は自己の成長をどのように認識しているのかの把握を目的としておこなった。NPOの運営を担う人々を中心にヒアリング調査をおこない,ヒアリング内容をKJ法によって分類した。今回事例として取りあげた大阪府南河内地域でのカワバタモロコの保護活動では,市民が活動に参加するきっかけとして,自然が好き,環境保全の使命感を持っている,人や社会とのつながりを求めていることがわかった。そして,自身の成長の認識は上記のきっかけとの関連性がみられ,それぞれ,自然認識の視野の拡大,環境保全に関する知識や興味関心の高まり,人とのつながりに幸福感を感じていることが確認された。This study aims for the citizens to clarify and recognize growth of awareness and attitudes by themselves through local environmental conservation activities, especially for the protection activities of Golden venus chub Hemigrammocypris rasborella of Minamikawachi area, Osaka Prefecture. In this study citizens started to observe environmental activities as follows; 1) the love of nature, 2)the sense of commitment to environmental conservation, and 3) the need to connect with people in the community and society. These indicators were relevant to the citizens' self-recognition of growing awareness. Citizens recognized that the expansion of their views and attitudes toward nature, increased their knowledge and interests related to environmental protection. More over, they felt happy by connecting with peers through their activities.
- 2013-09-30
著者
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