東京都多摩地域におけるニホンジカと共存するための技術開発
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概要
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東京都多摩地域におけるニホンジカの生息可能個体数を,栄養学的環境収容力に基づき算出した結果,約2,000頭の生息が可能であった。この栄養分の多くは落葉や落枝が担っており,これら枯死植物がニホンジカの生存に不可欠な存在であることが明らかになった。また,微害地での使用を目的としたニホンジカの歩行を阻害する柵を検討したが,十分な効果は得られなかった。さらに,ニホンジカの食害を受けた地域において,2004年に土砂流出が発生したことを受け,土砂の流出に関わる立地環境要因を検討した結果,ニホンジカの生息密度が土砂の流出に最も関与していることが示唆された。
- 東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センターの論文
- 2012-03-00
著者
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