青果物購入時の消費者の価値観と商品属性評価の関係

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近年，消費者の会の安心・安全についての関心が高まっており，農産物へのニーズも多様化している。では，食の安心・安全を実現するために消費者はどのようなことに注意を向けて購買行動を行うのであろうか。有機栽培あるいは特別栽培の農産物を購入することによって実現できるかもしれないし，信頼のある店舗での購入や知己の生産者が栽培した農産物の購入によって安心感を得るかもしれない。このように，消費者は農産物の購買にあたって，自身のもつ価値観1)を商品属牲によって実現することを目的とした行動をとると考えることができるが，これを実現する手段すなわちどのような商品属性を選択するかは様々である。そこで，本研究では消費者が青果物を購入する際に重視する価値観とそれを実現するために重視する商品属性の関連性を明らかにすることを目的とする。より具体的には，消費者が価値観を実現するためにどのような要素を重視するのかを明らかにすることである。それにより，消費者がどのような基準に従って青果物を購入しているのかということが，従来の商品属性評価のみ，あるいは価値観（＝深層心理)のみに基づいた消費者像の把握からのみでなく，価償観と商品属性評価とを結びつけたかたちで解明されることが期待される。また，これを明らかにすることは，多様な消費者層の新しい捉え方を提供する可能性があり，近年の価値観に訴えかける商品づくりあるいは差別化を図ることを目指す店舗の競争戦略や販売戦略に対して何らかの示唆を与えることができよう。本研究では，消費者の価値観と商品属性評価そ結びつけることに焦点をあてることを主とし, 店舗の戦略への貢献については，分析結果の活用の可能性と課題について言及するにとどめる。
2008-08-00

青果物購入時の消費者の価値観と商品属性評価の関係

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