アシタバの夏季の収量に及ぼす光強度の影響
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概要
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夏季の光強度の違いがアシタバの収量に及ぼす影響を明らかにするために,晴天日正午における光強度が約2,000μmol・m-2・s-1PPFDの強光の無処理区,これよりも30%減の中光区, 45%減の弱光区を設けて,8月~9月の収量性を調査した。その結果,1m2あたりの若葉の収穫本数は無処理区16.7本,中光区15.8本,弱光区13.6本で,光強度処理区は無処理区に比べて減少する傾向がみられ,光強度の30%以上の低下は若葉の発生数の減少を誘起することが示唆された。一方,上物本数は無処理区の11.3本に比べて中光区14.3本,弱光区12.9本と多くなる傾向であり,これは中・弱光区では無処理区に比べて葉傷み葉および葉柄の短い短軸葉の発生率が低かったことに基因した。1m2あたりの上物収量は中光区が最多の349g,次いで弱光区が300gであり,無処理区に比べて各々41%,22%の増収であった。以上のことから,光強度の強い夏季のアシタバ栽培において収量増加を図るには,晴天日正午の換算で光強度を30~45%低く制御することで葉傷み葉と短軸葉の発生を抑え,上物率を高めることが有効であると考えられる。
- 東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センターの論文
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