千葉県の秋季養殖ノリに発生するしろぐされ症状における感染因子存在の可能性
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概要
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1)千葉県の養殖ノリで秋期に発生するしろぐされ症状を伴う病害の原因を明らかにするために,液胞の肥大,細胞の巨大化,淡水浸漬後の細胞の破裂の3つの特徴的な病変を指標にして,実験的に感染因子の有無を検討した。2)実験は本症の発症葉体および健全な葉体の磨砕懸濁液,その懸濁液を0.22μmのフィルターでろ過した液を健全葉体に添加して,18,20,23℃で培養することにより行った。3)発症葉の懸濁液を添加した場合のみに特徴的な病変が共通して発症したことから,細菌が関与している可能性が示唆された。4)病変の進行は20℃で速く,23℃では発症しなかったことから,原因因子の水温依存性が示唆された。5)本実験で示された発症水温は,養殖現場での同症状の発症水温と一致した。
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