カンキツグリーニング病の発生に係わる冬季低温と汚染土壌の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
宮崎県高鍋町の自然気象条件下における冬季低温および汚染土壌がカンキツグリーニング病(CG)の発生に及ぼす影響について検討した. CG発病株を冬季の低温条件下で栽培すると,感染枝率が減少することが,PCR法およびLAMP法による病原細菌の検出結果から認められ,冬季低温処理がCGの発生に抑制的に作用することが明らかとなった.CG発病のカンキツ樹内にテトラサイクリン剤を注入処理後,冬季低温下で栽培すると,比較的高い発病抑制効果が認められた.発病抑制作用を示す両者の組み合わせはCG対策の一つとしての利用の可能性が示された.CG発病株のカンキツを栽培した跡地土壌に定植したカンキツおよびCG発病カンキツ株と混植栽培したカンキツからは,31ヶ月後まで全く感染が認められなかった.以上の結果から,CGは土壌を介した伝搬および根の接触による伝染をしないものと判断された.
- 2011-04-00
著者
関連論文
- (2)カンキツグリーニング病の土壌伝染について(九州部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- バイオマス利用を目的とした茎葉特異的GUS発現サツマイモモデルの作出
- (252)アゼガヤに葉枯を起こすExserohilum sp.とその分生子生産について(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- ナス属植物における青枯病細菌の動態と変異
- 根の傷がナス, トマトの青枯病発病に与える影響
- 数種植物におけるナス科青枯病菌の動態
- (401) ナス属植物内における青枯病(Ralstonia solanacearum)の変異と青枯病抵抗性との関連性(平成17年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (20) ナス属植物Solanum toxicarium Lam.の青枯病抵抗性(九州部会講演要旨, 平成16年度地域部会講演要旨)
- カンキツグリーニング病の発生に係わる冬季低温と汚染土壌の影響
- カンキツグリーニング病の発生に係わる冬季低温と汚染土壌の影響