バラタナゴ2亜種(ニッポンバラタナゴおよびタイリクバラタナゴ)におけるマイクロサテライト座のサイズホモプラシー
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概要
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ニッポンバラタナゴは日本固有のコイ科淡水魚で、元来西日本に広く分布していたが、亜種であるタイリクバラタナゴのアジア大陸東部からの偶発的導入とその後の分布拡大に伴い両亜種間の競合と雑種化が進行した。現在では、タイリクバラタナゴが全国に分布を広げる一方、ニッポンバラタナゴは生息環境の悪化の影響も受け、生息地および生息数を減らし、絶滅危惧IA類に指定されるに至っている。ニッポンバラタナゴの保護に不可欠な、タイリクバラタナゴおよび両亜種間の雑種個体との正確な判別には、多型に富むマイクロサテライトマーカーが適すると思われた。しかし、開発されたバラタナゴ用のマイクロサテライトマーカーの殆どのローカスで両亜種のアリル断片サイズの分布が重なり合っていた。本報告では、両亜種のゲル移動度が同じアリル断片の塩基配列を比較し、ニッポンバラタナゴとタイリクバラタナゴの間にサイズホモプラシーが高い頻度で存在することを報告する。
- 2009-11-00
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