水田農業の営農変化に伴う用水需要変化に関する一考察
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概要
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近年、水稲の高温障害対策としての掛け流し灌漑等の用水管理による対策が農業改良普及センター等の普及側によって指導されている。しかし、土地改良区等の用水供給側は、水利権や水利施設容量による制約から、高温障害対策による用水需要、すなわち灌漑期間や灌漑用水量の変化に十分対応できないことが多く、特に高温障害対策としての掛け流し灌漑が、極めて大きな用水需要を発生させるという問題が生じている。これに対して、筆者らは、用水の需給バランスを考慮した高温障害対策を実施するための、普及側と用水供給側が連携した用水管理の検討手順を提案した。今後の用水管理においては、高温障害対策による用水需要の変化だけでなく、その他の営農変化によって現在起こっている、あるいは将来起こると予測される用水需要の変化への対応についても合わせて検討することが重要と考えられる。そのため、転作を含めた水田で行われる農業(以下、水田農業と記す)の営農変化に伴う水稲栽培の用水需要の変化の方向を文献等に基づいて分析し、今後の用水管理の対応の方向について考察した。
- 農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所の論文
- 2010-03-00
著者
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