二酸化炭素施与が冬期開花のバラの生産性および形質に及ぼす影響
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概要
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バラの養液栽培において、折り曲げ枝を持つハイラック仕立て法の'ローテローゼ'へ10月下旬から5月下旬まで、毎日午前7時30分から90分間の加温機の排気ガスに由来する二酸化炭素の施与が切り花の生産性および形質に及ぼす影響について検討した。1.収穫期間中における収穫月別の切り花本数は、収穫開始直後は同程度であったが、収穫開始2か月目以降は二酸化炭素を施与した場合に無施与と比較して大きかった。2.総切り花本数は、二酸化炭素施与により無施与と比較して有意に大きくなった。特に、80cm以上の切り花本数が大きくなった。3.切り花長および切り花重は、二酸化炭素施与により無施与と比較して有意に大きくなり形質が向上した。4.1株当たりの総切り花重量が二酸化炭素施与により大きくなったことから、1株当たりの光合成産物の生成量が増大したと考えられた。5.6か月を超える長期間、連続して二酸化炭素を施与しても切り花の生産性が低下しなかったことから、バラはdown regulationを生じにくいことが示唆された。
- 近畿中国四国農業研究協議会の論文
- 2010-03-00