淡水浴と低塩分水浴がマハタ若齢魚Epinephelus septemfasciatusの生残および寄生虫Benedenia epinepheliとNeobenedenia girellaeの駆虫に及ぼす影響
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概要
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淡水浴(塩分0‰)と低塩分水浴がマハタ若齢魚Epinephelus septemfasciatusの生残およびマハタの寄生虫Benedenia epinepheliとNeobenedenia girellaeの駆虫に及ぼす影響を水温12と23℃ の条件下で検討した。その結果、次のことが明らかとなった。浸漬時間と塩分はマハタの死亡率に対して有意に影響した。また、水温23℃の条件下で淡水と塩分1‰の低塩分水に浸漬したマハタのLT50は、それぞれ1.4と9.6分間であった。水温12℃で淡水と塩分1‰の低塩分水に浸漬したマハタのLT50は、それぞれ37.3と58.4分間であった。水温23℃の条件下で、マハタに寄生したB. epinepheliとN. girellaeは塩分5‰以下の低塩分水に3.0分間浸漬することで完全に駆虫できた。水温12℃では、マハタに寄生したB. epinepheliは塩分5‰以下の低塩分水に3.0分間浸漬することで完全に駆虫できた(N. girellaeの駆虫については検討していない)。これらのことから、マハタに寄生したB. epinepheliは、水温12-23℃で塩分5‰の低塩分水に3.0分間浸漬することで駆虫可能であり、マハタに寄生したN. girellaeは、水温23℃で塩分5‰の低塩分水に3.0分間浸漬することで駆虫可能と考えられる。また、この浸漬条件であればマハタが死亡することはないと考えられる。ハダムシを駆虫するための浸漬では、淡水の代わりに塩分5‰の低塩分水を使用するべきであろう。
- 三重県水産研究所の論文
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