小型囲い籠に収容したマツカワ種苗の摂餌と栄養状態及び生残
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概要
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マツカワ人工種苗を実験籠に収容して海底に設置し、大型捕食者の被食を回避した状況下での種苗の摂餌と生残について調査した。その結果、実験期間中、供試魚はほとんど摂餌しておらず、飢餓状態であった。体成分は、陸上水槽で絶食した場合と同様の変化が見られたことから、天然海域においても体成分の変化から放流場所の餌料環境を推測できる可能性が示唆された。また、実験籠内で死亡していたのはいずれも外部標識を装着した個体で、標識装着による傷が生残に影響を及ぼすと考えられた。さらに、健常な個体は飢餓状態でも死亡することはなかったが、時化の後にはほとんどの個体が死亡していたことから、今後は、減耗要因として飢餓と被食の他に環境変動とそれらの相互関係を検討していく必要もあるだろう。
- 北海道立水産試験場の論文
- 2009-10-00
著者
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