土壌の化学性,作物収量および周辺環境への影響から判断した黒ボク土畑の有機物連用手法
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概要
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県内の代表的な黒ボク土畑で、29年間各種有機物を連用した。本報では、21年目以降の結果に基づき、有機物連用による土壌化学性および作物収量への影響を明らかにした。土壌中の全窒素増加量は、それらの化学肥料および有機物を含めた窒素収支に大きく影響される。また、化学肥料と有機物を含めた窒素施用量は、作物の収量に最も影響するが、施用量が増加すると硝酸態窒素の溶脱量も増加し、同時に塩基類も溶脱し、pHを低下させる。土壌の化学性、作物収量および周辺環境への影響を考慮すると、本県黒ボク土畑では、稲わら堆肥1.7t/10a/年、牛ふん3.5t/10a/年、豚ぷん堆肥0.9t/10a/年を施用するのが望ましい。
- 栃木県農業試験場の論文