先天性盲ろう乳幼児のコミュニケーション方法の形成過程
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概要
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The purpose of this study was to examine the learning process of communication methods for children with deafblindness at home. Object cues, touch cues, and coactive signs were introduced to a congenital deafblind baby and his parents, and their processes were analyzed. The results revealed that the baby with deafblindness was able to understand cues and signs, and to produce manual sign languages for expressive communication. In the process of his learning manual signs, there was a phase when his expressive signs didn't always match to his wants and needs. The results also suggested that signs should be selected based on 1) the baby's wants and needs, 2) what baby likes, and 3) what parents use often in daily routine activities. Additional study is needed for gathering long term data.本研究は、先天的に視覚と聴覚の両方に障害のある盲ろう乳幼児1 名を対象に、盲ろうに特化したコミュニケーション方法であるタッチ・キューやコアクティブ・サインを導入し、家庭場面におけるコミュニケーション方法の形成過程について明らかにすることを目的とした。導入の結果、対象児はキューやサインを活動の予告として理解し、要求を手話で表出することができた。また、手話を表出するまでには、サインを受容する段階、要求と表出が必ずしも一致しない段階を経ることが示された。盲ろう乳幼児に対するコアクティブ・サイン導入の選択肢として①子どもの要求や気持ちに添うもの、②子どもの好きなもの、③一日の活動の中で頻繁に使用するもの等が考えられた。今後、長期間データを収集した事例の蓄積が必要である。
- 横浜国立大学教育人間科学部の論文
- 2013-02-28
横浜国立大学教育人間科学部 | 論文
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