コムギ赤かび病の感染時期が収量と子実中のDONの濃度に及ぼす影響
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概要
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2002年よりコムギ赤かび病に起因するマイコトキシンであるデオキシニバレノール(DON)の暫定基準値が1.1ppmに設定され、DON汚染の軽減に向けた赤かび病防除対策が求められている。そのため、本県主要作付品種である「ふくさやか」と「農林61号」において、赤かび病菌の感染時期の違いが子実中のDONの濃度(DON濃度)と一穂あたりの子実粒重(一穂粒重)に及ぼす影響について検討した。1)立毛中において、「ふくさやか」および「農林61号」ともに、出穂期〜出穂25日後の赤かび病菌の接種により病徴が認められた。2)DONの産生(>0.2ppm)は、「農林61号」では出穂期〜出穂40日後、「ふくさやか」では出穂期〜出穂35日後の赤かび病菌の接種で認められた。このことから、出穂期から立毛中の発病が確認されない登熟中期まで、赤かび病菌の感染により、DON汚染が起こる可能性がある。3)DON濃度は、「農林61号」よりも「ふくさやか」において高く、「農林61号」は開花期間の前半に、「ふくさやか」では開花期間の後半に感染すると濃度が高まる傾向が認められた。4)一穂粒重は、開花期間中の赤かび病菌の感染で減少した。
著者
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