繁殖不適雌牛および妊娠牛へ経膣採卵(OPU)技術の現場応用
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概要
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経腟採卵(OPU;Ovum Pick-Up)は通常の過剰排卵処置法(SOV;superovulation)による胚作出とは方法が異なり、ホルモン剤による注射、発情周期確認がいらないことや連続的に胚作出可能なことなど利点が多く、SOVと組合わせることで牛胚を多数作出することが可能である。今回、黒毛和種の繁殖不適雌牛と妊娠牛からのOPUを地域受精卵協議会からの要望により実施した。従来のOPU機材を簡易化したものを用いて、1頭の繁殖不適雌牛(OPU後、肥育し出荷)からOPUにより胚を作出し産子を得て、2頭の妊娠牛(2ヶ月)からOPUし作出した胚を移植した結果、受胎し分娩を確認した。これらのことから、OPUの技術は牛胚の生産増加を可能にするだけではなく、繁殖不適雌牛(リピートブリーダー)および妊娠牛からの胚作出も可能であり、農家経営の安定および肉用牛改良の促進に有効であることがわかった。
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