子どもの処置への付き添いに対する親の思い ―乳幼児の採血・注射場面における親の思いの比較―
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概要
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雑誌掲載版本研究の目的は、子どもの処置に付き添った場合と付き添わなかった場合での両場面に対する親の思いと各場面における親の思いを比較し、親のニーズを捉えた対応を検討することである。両場面の経験をもつ親を対象に自作の自記式質問紙により2010年6〜8月に、処置の付き添いに対する親の希望や思いに関する調査を実施した。その結果、付き添いに対する親の意向は「希望する」6割、「希望しない」1割、「どちらともいえない」3割であった。思いの比較では、処置に付き添った時の方が安心感や医療者への信頼感は強く、付き添わない方が不安は強く子どもをよりかわいそうに感じることが示された。また、親も子どもの処置に参加する権利を求めており、子どもと親の意向を必ず聞いて欲しいという意見が示され、子どもと親のニーズに即したケアや思いを尊重する関わりの重要性を認識することにつながった。
- 2012-03-00