<総説>開発が進んでいるがんワクチン療法の現状と展望
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概要
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[抄録] 癌ワクチン療法には予防ワクチンと治療ワクチンがあり,治療ワクチンは患者の細胞をワクチンで刺激してから患者に戻す細胞療法とワクチンを癌患者に直接投与する療法に分かれる.本邦でも子宮頚癌で予防ワクチンが承認済みであり,細胞療法のProvenge^(R)が米国FDAにより前立腺癌で承認された.本報告ではワクチンを癌患者に直接投与する療法を紹介する.Oncophage^(R)(ロシア),CIMAvax EGF(キューバとペルー),OncoVAX^(R)(スイス,オランダ,ハンガリー,チェコ,スロバキア,ポーランド,ルーマニア,ブルガリア,スロベニア)が海外で承認ずみである.Biovax ID^(R)がFADによりオーファンドラッグとして指定された.日本でも膵癌でOTS102,前立腺癌でテーラーメイド型ワクチンのPhase III臨床試験がおこなわれている.海外のPhase III臨床試験として, MAGE-A3,MAGE-A3とNY-ESO-1の混合物,Stimuvax^(R),polyvalent antigen-KLH conjugate vaccine,GV1001,gp100:209-217(210M),Reniale^(R),多形核白血球プロテアーゼ3ワクチンなどがある.
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