造血幹細胞学と再生医療
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概要
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人体の恒常性は,さまざまな臓器に分化できる多能性幹細胞,さらに臓器特異的な幹細胞などの複数の幹細胞システムにより維持されていると考えられている.幹細胞システムは近年の再生医療ブームの中心を担う概念であるが,その中でも歴史的に最も詳細に解析されてきたものは,造血幹細胞システムであると言えよう.造血幹細胞は,リンパ球系,骨髄系を含むすべての血液細胞に分化し,細胞集団として純化することが可能である.骨髄移植術は,この造血幹細胞分画を含む骨髄細胞もしくは末梢血細胞を輸注することにより造血を再構築する治療手法であり,言い換えれば造血幹細胞による造血組織の臓器再生ととらえることができる.1970年代にその基本的な手法が確立され,現在では全世界において年間1万例を超える造血幹細胞移植が行われており,最も臨床応用が進んだ臓器再生術とも言える.
- 福岡医学会,Fukuoka Medical Associationの論文
- 2004-12-25
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