モノクローナル抗体を活用した薬用成分の迅速高感度スクリーニング法の開発
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概要
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高齢化社会を迎え各種の慢性疾患が増加の途を辿っていることと相まって,近年漢方医療の拡大傾向が伺える.このため生薬の需要が増加しているが,その90%以上を輸入に依存しているのが現状である.これら輸入生薬の多くは,野生植物の採取または野生植物の栽培化によるものがほとんどで,これらから製造された生薬の品質は不均一な場合が多く,薬効の面にも深刻な影響を与えるものと推察される.また野生種の乱獲による資源の枯渇も重大な問題となってきている.このため,生薬の均質化,優良品種の育成,資源の安定供給等を目的として,薬用植物のクローン増殖やマイクロプロパゲーションが追及されてきた.組織培養も含めた薬用植物の優良品種選抜育種研究において,含有する薬用成分は重要な指標となる.これら薬用成分を迅速高感度に分析する手法は育種研究における必須の武器であり,著者らは各種薬用成分に対するモノクローナル抗体(MAb)の作製と作製した抗体を活用した研究としてforskolin,アヘンアルカロイド,solamargine,大麻成分,ginsenoside,crocin,glycyrrhizin,sennosideに対する高感度分析法の構築,アフィニティーカラムの作製と薬用成分ワンステップ単離法の開発,Easternblottingと称する新規な免疫染色法の開発を行ってきた.本稿では,カンゾウの主成分であるglycyrrhizin並びにダイオウの主成分であるsennosideに対するMAbの作製と応用研究を例として取り上げ,著者らが行ってきたMAbを活用したスクリーニング法の開発について紹介したい.
- 2004-08-25
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