前日電照が朝顔の開花に及ぼす影響 (第4報)朝顔の開花遅延及び花中の可溶性固形物質について
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概要
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朝顔の蕾に室内でよわい光の前日電照を行なうと,翌朝は半開となるものが多く現われるが,これを放置しておくと正午頃に正規の花となることがある.1963年の夏,この現象を20,10,5Wの白熱灯で試験したのが次の結果である.また,螢光灯または白熱灯で前日電照下の蕾や花の可溶性固形物質をアッベの屈折計で測定してみたところ,対照区の個体にくらべかなりの差異が得られたので,その結果をも併せて報告する.(1)開花前日の蕾に20,10,5Wの白熱灯を終夜照明した場合,半開花が正午頃に正開となる率は,20Wで23.7%,10Wで65.4%,5Wでは100%となった.ただし,不開花が正午に再び正開となることはなかった.(2)60W電照下におかれた花中の固形物質の量は対照区に較べて残留率が高く,その成績は,不開,半開の順であった.特に対照区の蕾中の固形物質は最も大で,8.77%であった.そして,たとえ人工で蕾を開花させないでおいても,固形物質の量は完開花とほとんど同じであった.(3)蕾を電照したものを上下二つに切り,17~9時固形物質を調べたところ,任意の花については一定の傾向は見られなかったが,同じ個体の花を用いた場合は,上半部の固形物質量は下半部(筒の部分)より大であり,電照区においてこの傾向はかなり大きな数値を示した。
- 岡山大学農学部の論文
- 1964-00-00
岡山大学農学部 | 論文
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