球根類の根の再生について 第1報グラジオラスとフリージアの場合
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概要
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グラジオラスとフリージア球の植付後,発生した根を人工で切除した場合,新根の再発が可能であるか否かを知るためにグラジオラス(小輪種)は1961年の7月3日から,フリージア(レフラクタ・アルバ)では1961年の9月26日から実験を開始した.グラジオラスは7月10日から8月28日まで10日おきに6回,フリージアでは10月3日から10月31日まで7日ごとに5回の根の切断を行なつた後,圃場や鉢に植付けたところ,次のような結果を得た.(1)両種とも1~5回以上の切断を行なつても新しい根を再発し,切断各回の球根を栽培したところ,何れの場合も開花株にまで生長した.(2)球根の根の切断後,再発した根は元の根から二次的に発生したものでなく,すべて球根内に内蔵されている始源体が新たに生長したもののようである.(3)根の切断回数が増加するにともない,草丈,根数,根長,花数などはしだいに減少したが,最初の1~2回の切断では大差がなかつた.ただし,花数だけについていえば,フリジーアでは切断回数の如何にかかわらず,いずれの場合も同じくらいであつた.(4)また,開花株数はグラジオラスの場合,切断回数の増加とともにしだいに減少することをみとめたが,フリージアでは全回にわたつて全株開花し,花数にも大きな差異は見られなかつた.しかし切断回数が増すと,両種とも開花期はしだいにおそくなつた。
- 岡山大学農学部の論文
岡山大学農学部 | 論文
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