低水分サイレージの調製 (サイレージの調製法に関する研究-13,14-)
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概要
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低水分サイレージを安全に調製するための基礎資料を得る目的をもって,20%出穂期のイタリアンライグラスを埋蔵材料として,実験を行なった. 水分70%の細切日乾草を埋蔵した対照区を設け,これに対し,水分50%まで日乾した細切草を,それぞれ定法で埋蔵した区,上層破棄部を少なくする目的をもって水分50%材料の上に70%および80%水分の草を埋蔵した区,スチール真空サイロに埋蔵して脱気した低水分のサイレージ区,同非脱気区の計5区を設けて,でき上がりサイレージの品質を比較した. 1)材料草の水分を70%程度に日乾することにより,かなりの良質サイレージを生じ,50%程度に水分を低下することによって,一層の品質改善の行なわれることが確認された. 2)慣用サイロで低水分サイレージを調整する場合,上層に生ずる破棄部による損失を少なくするため,低水分材料の上に,水分75%程度の材料を埋蔵することがよい. 3)サイロに低水分材料を埋蔵した場合,そのサイロの気密が保たれるなら,良質のサイレージが得られ,必ずしもサイロの脱気を必要としないことが推定された. 4)サイレージの消化率は,日乾サイレージに比較して,低水分サイレージのほうがやや高い結果を示した. かつサイロの気密性が保持された場合のサイレージの消化率は高く,プロビタミンAの保存率も高かった。
- 岡山大学農学部の論文
岡山大学農学部 | 論文
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