Tsukuba 情動系ラットの概日リズムの特徴 : 輪回し行動による検討
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概要
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本実験は,Tsukuba 情動系ラットの中で,特に,Tsukuba 低情動系(L系)ラットの概日リズムの特徴を明らかにするために,12:12時間明暗条件下で1ヶ月間の自発的輪回し行動を2時間毎に連続で観察した.その結果,Tsukuba 高情動系(H系)ラットは,統制群である雑種のWistar 系(W系)ラットの活動パターンとほぼ同様であったのに対して,L系ラットは,H系やW系ラットとは明らかに異なる活動パターンを示した.すなわち,L系ラットは実験開始から徐々に活動量が増加し,活動ピークに達するまでに期間が有意に延長し,最終的な総活動量はH系ラットより約4倍,W系ラットより約3倍に達していた.また,暗期での活動ピークが,W系やH系ラットでは,暗期の各時間帯に分布しているのに対して,L系ラットでは暗期直後の2時間(20時~22時)に活動ピークが集中する傾向が認められた.さらに,ほぼ毎日,暗期に移行する2時間前の明期(18時~20時)から活動が増加することがすべてのL系ラットで観察された.これらの結果から,L系ラットの多動性と同時に特異な概日リズムの証拠が得られた.今後は,これらのL系ラットの概日リズムの特異性を明らかにするために,脳内中枢と言われている視交叉上核の構造的変化と同時に,恒暗条件下での光刺激に対する概日リズムの位相反応などを検討する必要がある.
- 2009-12-30
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