けい酸ソ-ダ系自硬性鋳型の鋳型壁移動
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概要
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この研究の目的は,鋳物砂に発生する鋳型壁移動の発生機構とその防止策を解明することである。そこで,けい酸ソーダ系自硬性鋳型に関して,これらの鋳型の鋳型壁移動を発生させると考えられる要因について,その影響を調査するため高温圧縮試験及び鋳込試験を行った。すなわち,けい酸ソーダの添加量及びモル比,硬化剤の種類,添加剤の種類,塗型,流動化等の影響と鋳型内部の移動状況について調査した。得られた結果は次のとおりである。(1)鋳型壁移動量は,けい酸ソーダ量が増すと増大する。(2)フェロシリコンのような硬化反応時に発熱する硬化剤を使用した鋳型の鋳型壁移動量は小さい。(3)ピッチ粉のような揮発性炭素質の添加物を加えると,鋳型壁移動量は減少する。(4)揮発性黒鉛系塗壁をすると,鋳型壁移動量は減少する。(5)鋳型を流動化すると,鋳型説移動量は増大する。(6)溶湯/鋳型界面より鋳型内の外方に離れるにつれて,移動量は小さくなる。(7)以上の結果を検討すると,けい酸ソーダ系自硬性鋳型の鋳型壁移動は,けい酸ソーダゲルの軟化が主因となって発生することが判明した。The objection of this investigation is to elucidate the mechanism of the movement on the sodium silicate selfhardening mold. Hot compressive tests and pouring tests were performed to study the influences of the amount and mol ratio of sodium silicate, the kind of additives and curing agents, the use of coat, fluidization by addition of a vessicatory and moisture content on the mold wall movement. As the results, the movement of the sodium silicate self-hardening mold increased with increasing sodium silicate content or by the fluidization of molding sand. But the movement of this mold decreased when the exothermic curing agents, the volatile matter as additives or coat were used. From these results and the data that the movement toward the outer part in the mold was smaller than that of mold surface, it is supposed that the movement of the sodium silicate self-hardening mold mainly occurs by deformation resulting in softening of sodium silicate gel.
- 津山工業高等専門学校の論文
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