Luminous Phenomena Accompanying Destructive Sea-Waves (Tunami)
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概要
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昭和8年3月3日三陸地方津浪に関する論文及報告 第1編 論文1933年3月3日の朝三陸滑岸を襲つた津浪に随伴して種々の発光現象が観察され,それに就ては詳細な武者金吉氏の調査の結果が本誌別項に報告される筈である.それ等の発光現象の中で,特に釜石灣ロに近き海面から發せられたと思はるゝものに就きては,多数の目撃者の證言が大體に於て一致して居て,その實在性に關する疑が少ないやうである.然るに此の光は,電光,火災,送電線のショート,又山崩れの為等によつて説明し難く,又地下裂〓の發生による放電や地下水移動による電位差に歸因する空中放電とも考へ難いので,残る1つの可能性は發光プランクトンの群が津浪に因る海水擾乱の為に一せいに刺戟されて同呼に持続的發光をした為ではないかといふことである.本篇はこの原因によつて凡そ如何なる程度の光を生じ得るかといふことを見積る為に若干の假定に基いて概算した結果を述べたものである.その結果實際釜石で見られたやうな光がこの原因から生じても非常な不合理はないやうに思はれるのである.勿諭當時さういふプランクトンの群が,その地方に居たといふ證據はないのであるが,他の可能性が考へられる迄は,この原因を1つの仮説として提出することが出来るであらう.
- 東京帝國大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所の論文
- 1934-03-30
著者
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