小児の食物アレルギーに関するアンケート調査と栄養・食事指導
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概要
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Kクリニックで,アトピー外来の診療時間に問診や栄養指導への参加により,食物アレルギーやアトピーの治療の現状について把握し,食物アレルギーに関するアンケート調査を実施した。患児のアレルゲンは,卵が最も多く,次に多いのは牛乳で,次に小麦・豆類・米であった。食物アレルギーの栄養食事指導では,和食中心の除去食と代替食の指導を行い,住環境や生活の改善方法に関するアドバイスも行われている。管理栄養士の役割は,除去食の方法とその献立を示すこと,ノンアレルゲン食品や自然食品を置いているお店を把握し紹介すること,患児の母親たちと情報交換の場をもち,患児やその家族,特に母親の抱える食事療法への不安や疑問に応えることなどであった。アンケートの結果から,子どもが生まれてからアレルギーの診断を受け,初めて食物アレルギーを知った母親が多く,「自分にもっと知識があり,早い時期に食物に注意していればよかった」と,妊娠中の食生活を反省し自責の念を抱いていることが分かった。このように,食物アレルギーへの社会の理解が低いことを受け,医療側や母子手帳を交付する市町村によって,早期からの食物アレルギーに関する情報の普及や知識の伝授が必要であると考えられた。
著者
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