透析患者指導の新しい試み ―家族同席での学習会の開催―
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概要
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人工透析患者が、安定した透析生活を送っていく上で、透析患者自身が病気に対する知識を習得することは重要である。しかしながら、家族の支援が得られれば更に意欲が湧き、知識も確固たるものとなるものと考えた。そこで今回我々は、透析患者に対する学習会を患者家族同席で行い、その前後で透析患者の知識習得の度合い及び、家族から患者への働きかけがどのように患者に影響を及ぼすかを検討した。その結果Ⅰ)透析に関する基礎知識の確認事項の質問では、日々の透析の確認項目では正答率が高く、一方その必要性や根拠を問うている項目の正答率は低かった。Ⅱ)学習会を通じて学んだ知識の確認では、以前指導を受けていた事項の再確認ができたものと思われた。Ⅲ)学習会後で透析間体重増加の改善が得られた割合は90%、検査値の改善が得られた割合は60%に達した。これらの改善に、家族が患者の飲食に関心を払ってもらえたことが示唆された。以上より、患者が安定した透析生活を送るためには、必要な知識の提供が、患者自身のみならず患者家族に対しても必要かつ有用であることを認識した。
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