数値計算の化学への応用 分子軌道法によるケイ皮酸の光化学反応についての研究 (最近の数値計算 とくに力学と設計の関連において(特集))
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概要
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ケイ皮酸の光異性化反応や光二量化反応をその電子状態を計算することにより明らかにした.計算は,Pariser-Parr-Pople法による配置間相互作用を考慮したLCAO-SCF-MO法により行ない,そのエネルギ準位,結合次数,自由原子価等を求めた.計算されたエネルギ準位は実験値とよく一致してケイ皮酸の吸収スペクトルをよく説明することができた.またケイ皮酸の励起状態では,そのα,β間の結合次数が減少し,α,β位の自由原子価が増大し,これらに基づいて光異性化や二量化反応を起こすことがわかった.
- 東京大学生産技術研究所,Institute of Industrial Science. University of Tokyo,東京大学生産技術研究所 第4部 光化学,東京大学生産技術研究所 工業電気化学 光化学の論文