生研における自動車の研究経過
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概要
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今や自動車工業はわが国の経済を支える大きな支柱となっており,今次の政府の所得倍増計画においても自動車工業の急速な伸展がその計画の重要な基礎となっている.一方わが国の自動車技術は過去10年間に急速な発達向上を遂げ,一応は世界的水準に達したと見られる面もあるが,貿易の自由化を目前に控えて,今後は激烈な国際的な技術競争に打ち勝ってゆかなければならない.このためには今まで以上の速度で技術の進歩向上を促す方法を考えなければならない.生産技術研究所の自動車研究グループは昭和23年頃から自動車工学に関する基礎的な研究に着手し,懸架ばねの設計法の確立から,3枚ばねの実用化・流体トルクコンバータの流体力学的な研究を基礎にして流体トルクコンバータ付自動車の動力性能の研究に進み,その設計法の基礎を確立する等技術的な貢献を行なってきた.しかし自動車に関して,今後さらに研究しなければならない問題は生産研究第9巻第12号に書いたように実に多くのものが残されている.われわれは今後さらに多くの研究者の協力を得て21世紀を支配する自動車を生み出す努力を続けたいと考えている.
- 東京大学生産技術研究所,Institute of Industrial Science. University of Tokyo,東京大学生産技術研究所 内燃機関学・自動車工学,Institute of Industrial Science. University of Tokyoの論文
- 1961-05-01
東京大学生産技術研究所,Institute of Industrial Science. University of Tokyo,東京大学生産技術研究所 内燃機関学・自動車工学,Institute of Industrial Science. University of Tokyo | 論文
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