走査型電子顕微鏡による減数分裂の観察
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概要
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高等生物の有糸分裂を立体的にとらえるためムラサキツユクサ(Tradescasntia reflexa Raf.) の花粉母細胞の減数分裂を, 走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。その際染色体と紡錘糸の関係に着目した。 観察の結果, 第一分裂中期から後期にかけての染色体の移動の様子がみられた。染色体は紡錘糸に引かれるように両極に移動している。その主な接点は確かに動原体だが, それ意外にも染色体と防錘糸が付着している部分が確認された。さらに第一分裂終期の像から, 染色体は細胞の中央部から紡錘糸によって押し上げられているような様子もみられた。 以上のことをもとに形態的観点だけからとらえた場合, 染色体の移動は動原体部分だけが紡錘糸に引っ張られて起こっているとは考えがたい。染色体は全体がひっぱられ, さらに細胞の中央部から紡錘糸に押されて両極に移動しているのではないかと推定される。
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