東京付近における不圧地下水の環境地理学的研究: 土地分類図への新たな情報の付加による利活用の試み
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概要
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昭和26年以来、国土調査法に基づき実施してきた土地分類諸調査のうち、縮尺5万分の1土地分類基本調査は、国土地理院発行の地形図を基図とした地形分類図、表層地質図、土壌図、土地利用現況図、傾斜区分図等の図面とその解説書を作成しており、その縮尺や内容から他の土地分類諸調査の基準として機能するとともに、広域的な土地利用計画・防災計画等を図るうえでの基礎資料として活用されることを期待されるものとして位置づけられてきたものである。一方、昭和26年から今日までの間において社会環境は変化し続け、その多様化した社会の要請に応えるべき、新しい情報の付加と、高度化した手法の導入等が図られることが必要である。5万分の1土地分類調査(都道府県分)の東京都関係分(島喚分を除く)である「川越・青梅」・「東京西南部」・「東京西北部」・「東京東北部」・「東京東南部」の各図幅の地形分類図および表層地質図の作成作業の一部に筆者は係わってきたが1)-4)、この過程で地形分類図中に地下水に関する情報として地下水面の高度を線情報により、また湧水については湧出点の位置を図中に点情報で示すこととした。別に表層地質図中には地表を覆うロ0ム層の厚さの分布を等層厚線の形で加えることにした。これら新規な情報を加えるための試みとして実施した基礎的作業の手順と、これらの情報の意義とその利活用に望まれる事項について述べる。
著者
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