入院中の子どもへユーモアを活用する看護師の思い
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は,入院中の子どもへユーモアを使う看護師の思いを明らかにすることを目的とした。子どものケアに携わる病棟看護師9名を対象に半構成的面接を実施し,得られたデータを帰納的に分析した。 その結果,看護師は,看護実践を通して,《ユーモアの価値や効果はある》と認識していた。そのため,《ユーモアを活用しづらい》と思っていても,ユーモアとまじめさとの【バランスを図る】ことをしながら,子どもへユーモアを活用していた。また,看護師は,《子どもを和ませる》,《母親に安心感を与える》,《子どもの主体性や活力を導き出す》,《子どもとのつながりを作る》という【子どもを癒す】意図を持ち,関わっていた。この関わりは,子どもの不安を緩和し,活力を導き出すという癒しの効果があった。さらに,癒しとしてのユーモアを子どもに使い,子どもの笑いに接することで,抑え込まれた感情が開放され,次へのエネルギーが湧き,看護師も癒されるという《変化が生じる自分》を感じていた。これは,共有された笑いにより,互いに癒されるという相互作用であった。
- 日本赤十字広島看護大学の論文
日本赤十字広島看護大学 | 論文
- 研修報告 第13回アジア太平洋呼吸器学会(APSR)に参加して
- 【特別講演】看護における情報提供の意義
- 【研修報告】ヒューマン・ケアリング理論を基盤にした看護実践者・教育者・研究者への生涯教育 -米国コロラド大学ヘルスサイエンスセンター看護学部主催の研修を通して-
- 【研修報告】オーストラリアにおける精神医療・精神科看護の現状と課題 -日本の現状と比較して-
- 【資料】個人情報と実習記録について-実習記録における個人情報の保護に関する一考察-